洗顔

皮膚の表皮と皮脂やとでは、一般に皮脂や垢などは完全に無い状態が清潔だと考えられてはいるが、過度に洗浄したとしても新陳代謝(→代謝)を行っている以上はこれを完全に取り除くことは出来ず、またこういった皮膚老廃物は皮膚表面を保護する機能を持つため、過剰な洗浄は皮膚炎を招く危険性がある。

ことスクラブを含む洗顔料では、手になじませ泡立たせて顔を洗浄するが、より清涼感を得ようとして強い力で顔をこすったり、或いは製造上の不具合から研磨材粒子にばらつきがある場合などは表皮に細かい傷を作り易い。この場合には顔面に違和感を覚えたり、あるいは腫れたりシミなどの肌のトラブルを起こす場合もある。スクラブに関してはエステティックなどでも過剰なマッサージを含め皮膚トラブルを招き、国民生活センターなど消費者保護団体に相談された事例も見られる。

その一方で、洗顔料が部分的に残っている状態も、余り見栄えがする状態とは言い難く、またこれらは短時間のうちに濯ぎ流されることが前提となっているため、長時間付着していると皮膚のトラブルを起こすことがある。毛の生え際に残ると、フケが出やすくなる場合もある(石鹸で頭を洗って、すすぎが十分でない場合も同様)。このため洗顔料の中には、洗い残しがひと目で判るよう色のついたものも見られる。